舌小帯短縮症

目次

舌小帯短縮症の手術

舌小帯短縮症の保険診療の手術は“口腔外科の舌小帯形成術”だけ(小児科はできない)

舌小帯形成術(舌小帯切離移動術)

舌小帯短縮症の手術は、50年前以前から産婆が生まれたばかりの赤ちゃんがおっぱいの吸い付きが悪そうな短い舌小帯を無麻酔でハサミでチョンと切っていたのです。

これは医療行為なので、当時の厚生省(現:厚生労働省)は歯科の口腔外科の舌小帯形成術(舌小帯切離移動術)を保険診療に取り入れたのです。

舌小帯形成術の術式

舌小帯形成術は局所麻酔して舌先に糸を通して上に引きあげて舌小帯を切って縫合する手術です。

舌を伸ばした状態で縫合するために舌小帯短縮症の治療には有効です。

①舌に表面麻酔を塗ります。

②局所麻酔をします。

③舌小帯を上に引っ張ります。(舌先に糸を通して引っ張ります。)

 

④舌小帯の真ん中をハサミで切ります。

⑤傷口がダイヤモンド型(ひし形)に裂けます。

⑥舌下小丘を注意して縫合します。(ガマ種になります。)

 

⑦縫合終

 

舌小帯短縮症最新手術

①舌小帯付着部撤去手術

局所麻酔して舌先に糸を通して、ハート舌の原因の舌先の舌小帯をハサミで撤去して引っ張る。

すると撤去した下側の舌小帯が裂ける。

そこを溶ける糸で縫合するが、自然に無くなり完治。

これが撤去した舌小帯です。

②ペアン(止血鉗子)で舌小帯をプレスして薄くなった舌小帯を切る方法。

この方法はYouTubeに投稿されていて、出血が殆ど無いようになっていましたが実際は少し出血します。

切った後の舌小帯は角化が進み、舌小帯に術前の弾力性が無くなります。

これはペアンでプレスした部位から舌小帯の表面の角化が進んだせいです。

それに術後舌を引っ張るトレーニングできなかった場合が多いです。

③舌小帯の舌先の付着部に切れ込みを入れて舌を引っ張る。

舌小帯の舌先の表層だけ切ると、舌の根元の舌下小丘近くまで裂けてしまいます。

念のために縫合して癒着しないように注意します。

この写真のように傷口が開かないことが舌小帯短縮症の手術で最も大事で、そのためには舌小帯の表層だけ切れ込みを入れて裂くことです。

③舌小帯短縮症で一番の治療方法は“舌を引っ張って舌小帯を伸ばして切ること”です。

2022年9月17日に5歳のお子さんが来院されて、翌9月18日の夕方に舌トレーナーで舌を引っ張った所、舌小帯が切れて、翌月9月14日完治を確認。

 

舌小帯形成術のデメリット

舌小帯形成術は口腔外科の手術なので、口腔外科がある大きな病院や国公立の病院や大学病院などで全身麻酔で行われていたのです。

一般の小児科医や耳鼻咽喉科医や歯科医には普及しなかったので、ハサミでチョンと切りっぱなしやレーザー切開など厚生労働省で認められていない“切開”を行い、傷口を縫合しないために癒着や引き攣れ(瘢痕化)して余計に舌が動かなくなったのです。

その点、舌小帯形成術は舌小帯短縮症の治療としては理にかなっていますが、舌は筋肉なので手術後に“筋トレ”が必要になります。

しかしながら舌小帯形成術が当時の厚生省に保険診療に導入された40年前は、手術すれば舌小帯短縮症は治ると思われていたのです。

赤ちゃんや小さいお子さんたちは手術して舌が伸びたことは分からず、手術前と同じ舌の動きをしているために舌小帯は後戻りします。

中には、綺麗に舌小帯が伸びる場合もあり、同じ手術をしているのに再手術しなければならないほど後戻りする子がいたのです。

 

舌小帯短縮症の手術はどこでやっているの?

舌小帯短縮症の手術は国公立の病院や大学病院の口腔外科でやっています。

但し、上記の40年前の舌小帯形成術です。

一般の歯科医にはできません。(全身麻酔で行われることが多いため)

非常勤小児科医が東京G医科大学病院舌小帯外来、総合病院の舌小帯外来、こども病院で無麻酔でハサミでチョン切りで縫合しない方法は舌小帯短縮症の手術ではありませんし、保険診療ではありません。(舌小帯形成術でないため不正請求になります。)

この方法は50年前に産婆が生まれたばかりの赤ちゃんに無麻酔でハサミでチョン切りしていたため、傷口を縫わないので化膿し、癒着と引き攣れ(瘢痕化)してしまいます。

手術後に親にストレッチと称して舌を引っ張らせるようですが、傷口を縫っていないために癒着と引き攣れは改善できず、手術後1か月でもう外科的手術は終わりと赤ちゃんの両親に告げて、ことばは言語聴覚士に相談するようにと告げて強制終了です。(舌は上に余計挙がりません)

元々、この非常勤小児科医の目的は舌小帯短縮症の治療が目的ではなく、「哺乳障害と舌小帯切開の有用性」の自分の論文の検証なのです。

35年間小児科学会によって舌小帯をハサミでチョン切りを否定され続けて何の功績も無く定年退職した小児科医に周りの小児科医が忖度して検証実験をやらせていることは大問題です。

それもハサミでチョン切りに舌の根元にもう一度深くハサミを入れるとか、手術後に親に赤ちゃんの舌を引っ張らせて癒着、引き攣れは解消できないのにです。

みなさんはGoogle検索1位と総合病院や大学病院でやっているので信用していますが、あくまでも舌小帯をチョンと切って哺乳できるようになったかどうか、体重増加が1か月であったら検証終了と言うものです。(舌小帯短縮症は余計にひどくなって終了です。)

非常勤小児科医に手術前から舌小帯チョン切りで「母乳が飲めるようになったでしょう。」と暗示をかけられていれば信じてしまいます。

この検証実験もミルクの哺乳瓶と違い、母乳を飲ませているために何ml飲んでいるのか分かりません。

客観的でなく、主観的なのです。

哺乳障害は赤ちゃんの舌小帯短縮症だけでなく、お母さんの母乳の出や乳首の形状によって変わるので一概に言えません。

更にひどいのは、非常勤小児科医は舌小帯のチョン切りでは舌小帯短縮症は治らないことは知っていてこの方法をやっているのです。

「哺乳障害と舌小帯切開の有用性」に関係ない1歳以上の子供にはチョン切りはしません。

1歳以上の子供さんの舌小帯短縮症は全身麻酔で舌小帯を切って“縫合”して手術後のストレッチは無しで終了なんだそうです。

つまり自分のチョン切りと1か月後の体重増加があれば終わりなんです。

小児科医、歯科医、耳鼻咽喉科医のレーザー切開も保険診療ではできません。(自費診療)

舌癒着症は舌小帯短縮症と異なるそうなので、自費診療で行われています。(舌小帯短縮症は治りません。)

後は、横浜の水谷歯科医院と医療法人社団 井出歯科医院のみです。

 

舌小帯とは

舌小帯は口の周りの7つの小帯の1つで、舌の動きを担当しています。

上唇小帯、下唇小帯は上下の唇を閉じたり哺乳の際に下唇と一緒に乳房に吸い付き口腔内を“陰圧”にして母乳を飲みます。(赤ちゃんの時に上唇小帯を切ると哺乳障害に余計になります。)

上下左右の頬小帯は食事の際に食べ物をもう一度歯の上に戻して噛ませるようにします。

頬小帯が短いと、頬が動く度に小帯が付着している歯肉が下に引っ張られて歯の根っこが露出し、知覚過敏や歯周病の様になります。

舌小帯は舌の裏側から下顎前歯の裏側の口腔底に繋がる“ひも”状の小帯です。

舌は筋肉の塊と“ことばを話す”と“食べ物を食べる”役割があるため、他の小帯に比べて強靭な組織になっています。

 

舌小帯の構造

これは赤ちゃんの舌小帯短縮症手術で、舌先の舌小帯を撤去した際の顕微鏡像です。

パット見、舌小帯は粘膜の構造で重層扁平上皮があり、その上に赤く角化した組織が見られる。

生まれたばかりの赤ちゃんの舌小帯は薄い膜状ですが、それが歴齢と共に表面が角化して、大人になると粘膜から結合組織に置き換わっていきます。

大人の舌小帯は強靭で結合組織なので、弾力性はありません。

年齢が上がるほど舌小帯の角化が始まるので、もし手術されるなら赤ちゃんがいいのですが、舌のトレーニングが逆に難しい。

舌小帯短縮症の手術時期は本当に難しい。

赤ちゃんの舌小帯短縮症はできたら手術しないで舌トレーナーで舌小帯を引っ張って伸ばして切れてくれることが望ましい。

 

舌小帯短縮症の種類

伊東と西の分類(40年前)

医療法人社団 井出歯科医院の分類

 

舌小帯短縮症の手術として厚生労働省が認められていない非常勤小児科医の無麻酔でハサミでチョン切りっぱなしはなぜ成功しないのか?

非常勤小児科医の方法は、50年以上前に産婆が生まれたばかりの赤ちゃんの短い舌小帯を見て、おっぱいの吸い付きが悪そうと判断して、無麻酔でハサミでチョン切りしていたものです。

この行為は当時の厚生省(現:厚生労働省)は医療行為なので中止させて、口腔外科の舌小帯形成術(舌小帯切離移動術)を保険診療に導入したのです。

この舌小帯形成術は口腔外科の全身麻酔で手術するのが前提条件だったため、哺乳障害の疑いでは手術できなかったのです。

ましてや無麻酔でチョン切りっぱなしでは保険診療は認められていません。

非常勤小児科医は自身のKindle本に、舌小帯形成術は縫合の有無だけと書かれていますが、全然違います。

1985年頃に無麻酔でハサミでチョン切りっぱなしのために、術後に傷口が化膿し、癒着して引き攣れ(瘢痕化)したので他の小児科医から禁止されたようです。

それで2016年頃退職したのち、海外の論文を参照して「哺乳障害における舌小帯切開の有用性」という論文が小児科学会で通ったので(小児科学会の顔ぶれが非常勤小児科医の知り合いに代わったのかもしれません)、当然自分で開業して検証するところ、その知り合いの小児科医達が東京G医科大学小児科外来、総合病院の小児科外来、こども病院で検証実験をさせてあげています。

問題なのは、東京G医科大学舌小帯外来と総合病院の舌小帯外来は非常勤小児科医の論文の検証実験に厚生労働省で認められていない「舌小帯切開(表面麻酔を塗っていますが、殆ど無麻酔で赤ちゃんのチョン切りっぱなし)」とチョン切りと馬鹿にされたのでチョン切りの後にもう一度舌の根元に深くハサミを入れるようです。

縫合しないために圧迫止血が30分かかるようです。

化膿防止のために抗生剤を投与し、癒着防止に翌日からお母さんが赤ちゃんの舌を引っ張るストレッチを1週間行い、そこで癒着していたら指で剥がすとホームページに書かれていますが、誰一人やらないようです。(実際は1か月後らしいです。)

1か月後、来院時にお母さんが「まだ舌が挙がらないようですが?」と聞くと、もう外科手術は終了で、ことばに問題があれば言語聴覚士に相談してくださいと言って強制終了です。

実際にご覧になりたい方はYouTubeの投稿にあります。(術前の方が舌が挙がっています。)

この非常勤小児科医の目的が違うのです。

自身のKindle本にも「舌小帯切開」では術後癒着と引き攣れが治らないと書かれています。

舌小帯短縮症の治療が目的では無く、「舌小帯切開(無麻酔でハサミでチョン切りっぱなし)」で哺乳障害が改善されたかどうかです。

だから術後1か月後の体重比較とお母さん方に母乳の飲み方が良くなったという意見を聞けば、舌小帯短縮症が治らなくてもそれで用無しなんです。

哺乳障害はお母さんの母乳の出や量が計測できないため客観的数値がでないので、主観的な飲み方の変化と体重増加で評価しているようです。

総合病院のホームページには、舌小帯短縮症の治療を広く普及させるためと書かれていますが、嘘です。

非常勤小児科医の論文のためにやっています。

更に、「舌小帯切開(無麻酔でハサミでチョン切りっぱなし)」は厚生労働省では認められていない保険外診療です。

それを東京G医科大学舌小帯外来と総合病院の舌小帯外来は「舌小帯形成術」として堂々と不正請求しています。(バレれば東京G医科大学と総合病院の小児科は保険医取り消しになります。)

日本中の小児科医が舌小帯短縮症の手術をやらないのに、この東京G医科大学と総合病院とこども病院だけ手術を行い、どこかの宗教みたく舌小帯短縮症の名医と信じているうちはいいのですが、舌y相対短縮症の手術では無く、哺乳障害の検証手術と分かったらどうなるのでしょう?

ここで1歳以上の子供さんは論文の対象外なので、全身麻酔して舌小帯を切って縫合する手術もしているようです。

但し、これは「舌小帯切開」では無く、縫合しているから「舌小帯形成術」630点(6,300円)でも無く、これでは保険点数が低いから「舌繋瘢痕性短縮矯正術」2,650点(26,500円)で不正請求していると非常勤小児科医のKindl本に書かれています。

それともっと驚くことがあります。

それは舌癒着症と同じく、「上唇小帯」も無麻酔でハサミでチョン切りっぱなしをします。

舌癒着症は上唇小帯の周りの鼻中隔下制筋をレーザーで切ってしまうので、鼻の穴が変形して大きくなり、呼吸がしやすくなるそうです。(事実かどうかわかりません。)

この非常勤小児科医は赤ちゃんの上唇小帯を切ると哺乳障害が治るという持論を展開しています。

ところが、上唇小帯は赤ちゃんが乳房を咥える時に上唇でピタッと吸着するのに必要なものです。

それに赤ちゃんの時に上唇小帯を切ると上唇がめくれ上がり、上顎歯肉が見えてしまいます。

上唇小帯は3歳ぐらいで転んで切れたりしますし、6歳の頃に上顎前歯が生えてきた時に「すきっ歯」になっている時に切れば良いのです。

だから赤ちゃんの時には切ってはいけないのです。

舌小帯形成術は縫合するので傷口は綺麗に治ります。

舌小帯切開(無麻酔でハサミで切りっぱなし)は瘡蓋(かさぶた)ができるために癒着と引き攣れ(ひきつれ)て瘢痕化(はんこんか)する。

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