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オーラルフレイル・誤嚥性肺炎予防と嚥下障害予防・舌小帯短縮症手術専門医
誤嚥とは
動物は呼吸する道と食べる道が別々なのですが、人間は「話す」が加わっているために喉の奥で呼吸と食べるが「クロス」している構造になっています。
それを担っているのが、「喉頭蓋(こうとうがい)」という白い突起のような「切り替えポイント」です。
呼吸で食道が閉じ、食べるで気道が閉じます。
昔のように鼻呼吸で、早食いだった時には喉頭蓋の動きがスムーズだったのですが、舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)で舌の動きが制限されて舌が上顎に付かなくなってしまった日本人の舌では喉頭蓋の動きが鈍くなって嚥下障害になっています。
誤嚥は喉頭蓋の動きが鈍くなって気道を塞ぐが「半開き」状態になり、そこから唾液や食物が気道に入ることです。
また、錠剤を飲んで喉にひっかかっている感じがするのは、この喉頭蓋の上に錠剤が残っているためで、パンやご飯を食べて一緒に飲み込むといいと言うのはこのためです。
治療は喉頭蓋の動きを活発にするため舌を「あかんべえ」や上顎に舌がいつも付けている状態にすることです。
そのための器具が舌を前に引っ張るアヴェオTSDと舌を上に挙げるサイレント・トリートメントです。
呼吸
喉の奥にある「喉頭蓋(こうとうがい)」が呼吸をする時は‟立って”気道に空気を送り、食道はピタっと塞がっています。
嚥下
食べ物を食べる時は、食物が口の中に入れて唇が閉じます。
これによって口腔内は気圧が上がり、まず舌が上顎に食物を押し付けて熱いか固いかを瞬時に判断して、軟らかければそのまま舌で押し潰して舌で奥に運びます。
固いと下顎の歯の上に落として噛みます。
4~5回左右で食物を噛んで、舌が水みたいな舌下腺(ぜっかせん)、顎下腺(がっかせん)、とろみのある耳下腺(じかせん)の唾液で混ぜて、最後に‟かたまり”食隗(しょくかい)にします。
人間の噛む時間は、歯の構造上およそ30分しかありません。
舌小帯が短いと食べ物を食隗にできないため、ずっと噛んでサラサラの水みたいな舌下腺、顎下腺の唾液で飲み物を飲み込むようになります。
よく噛んで食べるはウソです。
次に食隗を喉の奥に運び、鼻から来る空気を舌が遮断する。
すると喉の奥の喉頭蓋が気道を蓋して、気圧が上がり、ピタっと引っ付いていた食道がパカッと開いて0.5秒で飲み込む。
すぐに喉頭蓋が開いて鼻から排気して、次の食隗を待ちます。
通常は次々に食隗が食道に送りこまなければならないが、現代の日本人は舌小帯が短いので舌の動きyに制限がかかっているので早食いができない。
ゆっくりよく噛んで味わって食べましょうもウソです。
人間は早食いで無ければなりません。
フランス料理、懐石料理は料理人(シェフ)が食べ終わるのを見越して次々に料理が出てくる。
熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに。
それを話しながら食べていては料理がまずくなる。
動物も食べている時が一番油断するので、ライオンは獲った獲物の内臓の軟らかい所だけ食べてさっさと逃げる。
誤嚥
誤嚥は喉頭蓋の反射が加齢と共に衰えてくるのと、口呼吸しながら食隗ができないで食べているために喉頭蓋が半開き状態でいるのため食道では無く、気道に液状の唾液や溶けた食べ物が入り込むのが原因です。
蒟蒻ゼリーもカップを口元に置いて、勢いよく容器を押して口の中に入れるため、喉の奥は嚥下の準備をしておらず、呼吸の状態のために喉頭蓋が開いた状態でいて、食道は開いていない。
そのために蒟蒻ゼリーは気道にスポッと入ってしまい、甲状軟骨切開をしないと窒息死してしまいます。
現在は、タピオカが危険です。
ストローは呼吸の状態ですが、舌はブロックしています。
舌小帯(ぜつしょうたい)が短いとブロックできず、喉頭蓋は立ったままで気道に入ってしまいます。
誰でも一度や二度は誤嚥した経験があると思います。
誤嚥性肺炎
誤嚥した食物には唾液などに細菌やウィルスがあり、お年寄りだと咳ををしても出すことは出来ずに感染して肺炎になる。
治療法
舌小帯が短い場合
舌小帯切除手術をする。
舌の筋肉を筋トレする
アヴェオTSDで舌を前方に引っ張るようにトレーニングする。
サイレント・トリートメントで舌を上に挙げるトレーニングをする。
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